ストレンジ著作リスト/関連リストの作成にあたって
初版 : 02/05/03 17:49:24
最終更新 : 06/01/04 22:38:43
2:ストレンジ著作リスト(第1.10版)の作成にあたって (2004年5月13日追記)
・ストレンジ著作リスト/ストレンジ関連リストは、ストレンジに関心をもつすべての人に対して、彼女の著作・論文の情報を、また彼女に関連した著作・論文の情報を提供することを、目的としている。
・これらのリストは、不十分なままであり、記載された情報がすべてではないと考えられる。また非日本語圏かつ非英語圏でのものについては、まったくフォローできていない。リストにおける記述間違い、記述漏れがあれば、是非メールでご連絡をいただきたい。とりわけ非英語圏のリストについての連絡は、大歓迎である。そしてこのリストを発展させ、ストレンジ研究の進展を図りたいと考えている。
<注:このリストの作成方法と、リストが出来上がるまでの経緯について>
このリストの作成にあたっては、以下の順で作業を行った。この調査作業は2002年3〜4月に行った。
1:以下のデータベースを利用し、ストレンジ関連の書誌情報を収集した。データベースを検索する際に用いたキーワードは、"スーザン"、"ストレンジ"、"Susan"、"Strange"であった。
サービスは京都大学経済学部の提供による。
サービスは京都大学附属図書館の提供による。
サービスは京都大学附属図書館の提供による。
欧米の総合雑誌を中心に、人文・社会科学系の学術雑誌約3,660誌(創刊号〜1995年)、1,200万件以上の目次情報を収録したデータベース。サービスは京都大学附属図書館の提供による。
・Social Science Index
社会科学の主要340誌に載った論文の書誌索引40万件を収録している。データは毎月1回更新される。データは1983年以降のものが収録されている。サービスは京都大学総合人間学部図書館の提供(オフライン)による。
・Sociofile
サービスは京都大学総合人間学部図書館の提供(オフライン)による。
1975年以降の書誌情報を収録したCD-ROM版を利用。サービスは京都大学附属図書館の提供による。
2:以上のデータベースで得られた情報をもとにして、
をリストアップした。
3:2でリストアップした各論文・著作の注と参考文献リストすべてに目を通し、このリストから脱落していた
をピックアップしてそれら収集した。
このように、新たに収集した各論文・著作の注と参考文献の中に、リストから脱落している論文・著作がなくなるまで、収集→注および参考文献チェック→リスト作成、というサイクルを繰り返した。
4:3の作業を繰り返している途中で、クリストファー・メイ氏作成の優れたストレンジ著作リスト"Writings on the Wall", 2nd edition を発見した。
このリストによって、それまでの調査作業からは知ることが出来なかった、いくつかのストレンジの論文や著作を発見するとともに、同リストの素晴らしい出来ばえに驚嘆せざるを得なかった。
「やられた」。メイ氏のリストに対抗して、私が敢えてストレンジ著作リストを作る意味などないのでは、と思われた。
ところが、である。メイ氏作成のリストをチェックしたところ、これまでの私の作業においてリストアップされていたストレンジの論文・著作のうちいくつかが、彼のリストから欠落していることがわかった。また、同氏のリストには書誌情報の誤りも散見されたのである。
そこで私は、いったん萎えた気持ちを奮い起こし、ストレンジ著作リストの作成を再開したのである。
以上のような経緯を経て作成された、妹尾作成のストレンジ著作リスト(1.0版)は、このメイ氏作成のリスト(2nd Edition)に修正と追加が加わったもの、と考えてよい。したがって、現時点で世界最高水準に達しているはずである。ストレンジ関連リストと一緒に、ぜひご活用願いたい。
なおメイ氏作成のリストは、
Christopher May[2000], “Addendum: Fifty Years of International Affairs Analysis : An Annotated Bibliography of Susan Strange's Academic Publications”, in Thomas C. Lawton, James N. Rosenau and Amy C. Verdun eds, Strange Power: Shaping the Parameters of International Relations and International Political Economy, Aldershot: Ashgate, 2000, p421-443.
として収録されている。
[追記その1:1.01版以降のデータソースについて]
1-1:ストレンジの論文・著作 第1.01版以降の追加は、以下の情報による。
・Strange, Susan[1996c]→大林光氏からの教授による。
・Strange, Susan[1999b]→東京大学情報基盤センター提供のブックコンテンツ・データベースにおいて、"Susan" および "Strange"をキーワードとして検索して発見した。
・Strange, Susan[1987a]の日本語訳→我妻真一氏からの教授による。
・Strange, Susan[1988f][1989e][1996d][1996e]→検索漏れを追記(国立国会図書館雑誌記事索引DBの検索ミスがあったため)。
2:ストレンジ関連リスト 第1.01版以降の追加は、以下の情報による。
・高英求[1990]→記入漏れを追記。
・Roger Morgan, Jochen Lorentzen, Anna Leander and Stefano Guzzini[1993]→記入漏れを追記。
・Thomas C. Lawton, James N. Rosenau and Amy C. Verdun[2000]→東京大学情報基盤センター提供のブックコンテンツ・データベースにおいて、"Susan" および "Strange"をキーワードとして検索して発見した。
・櫻井公人[2004]→櫻井公人氏から直接、著作をお送りいただいた。
・高英求[2004]→高英求氏から直接、抜刷をいただいた。
・スーザン・ストレンジに関するホームページを設けて早くも2年が経過した。この間、多くの方々から励ましとご支援をいただいたことについて、まず、御礼を申し上げたい。
・さてこの間に起きたことのうち、特筆すべきは、クリストファー・メイ氏の作成によるストレンジ著作リストの3rd edition(以下、「メイ第3版」と略)が、"An Annotated Bibliography of Susan Strange's Academic Publications 1949-1999" と改題された上で、British International Studies Association(BISA)におけるInternational Political Economy Group の公式ワーキングペーパーであるIPEG papers in Global Political Economy シリーズの第1号として刊行されたことである。(ダウンロードは、ここをクリック)。
・このメイ第3版においては、第2版のリストでは掲載されていなかったストレンジの著作物が、数多く記載されている。付言すれば、今回新たに記載された著作物の多くは、単行本に収められたものである。
なぜ、いままで、単行本に収められたストレンジの著作の幾つかが、リストから漏れていたのか。それは、データベースの問題であると考えられる。雑誌に掲載された著作物については、データベースを活用することにより比較的に網羅的に、その書誌情報を収集できる。これに対して、単行本に掲載された著作物については、単行本の内容、すなわち各章のタイトルとその執筆者についての、信頼できる網羅的なデータベースがほとんど存在しない。このため、どうしても、書誌情報の網羅的な収集は困難となる。
ところで、メイ第2版においては、妹尾作成のリストに掲載されているストレンジの著作物のうちいくつかが、欠落していた。それらのうち一部は、メイ第3版で新たに記載されるようになったが、依然として幾つかの著作物はリストから欠落したままである。また、第2版において散見されていた書誌情報の誤りも、一部を除いて訂正されていない。
したがって、メイ第3版において新規に掲載された書誌情報を、妹尾作成のリストにも反映させれば、引き続き、妹尾作成のストレンジ著作リストが、現時点で世界最高水準の精度を誇るものあると考えられる。
もちろん、メイ氏のリストは、ストレンジの著作物のすべてについて、簡単な内容紹介を付しているという優れたものであるに対して、妹尾作成のリストは、単に書誌情報のみでしかない。
さらに、メイ氏は、近い将来のうちに、妹尾作成のリストにおいてのみ記載されている書誌情報を全て網羅し、さらに散見される書誌情報の誤りもすべて訂正した最新バージョンを刊行するかもしれない。
しかし、少なくともそれまでの間、私の作成によるストレンジ著作リストを公開する意義は、大いにあろう。
そこで、「妹尾作成のストレンジ著作リスト(1.03版)」に、メイ第3版において新規に記載された書誌情報を追加することで、「妹尾作成のストレンジ著作リスト(1.10版)」を作成することとし、このたび、公開する次第である。ストレンジ関連リストと一緒に、引き続き、ご活用願いたい。
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